QED 〜flumen〜 九段坂の春

「いや、止めよう」
小松崎は笑った。
「自分の心に嘘を吐くのは良くねえな。他人に対しての嘘ならば謝りようがあっても、自分の心に対してはどうしようもねえよ。体を壊しちまう」
そう言った時、いきなり大きなくしゃみが出た。初めて味わう変な感触だった。
「帰ろうか。途中まで送っていくよ。でも、それでさよならしよう」

各主要人物たちが、過去に関わった事件と恋愛が描かれた短編集でした。 → 感想