時砂の王

「幢を」
濡れた袖で乱暴に目を拭って、周りを見回した。悲嘆に暮れた顔が連なっている。もう一度息を吸い、出せる限りの大声で喝した。
「幢を立てよ!卑弥呼の大旗を!わらわはまだ倒れてはおらん!」

鳥肌が立つほどの興奮と、感動に酔いしれました。→ 感想