豪兵伝 戦塵外史 四

「彼らは耕し方を知っている。麦の育て方を知っている。これは、わしらが持っていない能力だ」
部下二人を見た。若いが馬鹿ではない。意味するところはすぐに理解した。
「申し訳ございませぬ」
ダガードは、ゆっくりとした微笑を浮かべると、諭すようにいった。
「才能というのは、出世して人を見下すための道具ではないよ」

バラエティに富みながらも、男臭い芯を感じるお話ばかり。淡々としながら、熱を感じる語り口が大好き。 → 感想