狼と香辛料 6

「ぬしの優しさは怖い怖い」
首をすくめて楽しそうに笑うホロの口元から、白い吐息が後ろに流れていく。その小悪魔のような様に尻尾の毛をむしりたくなったとしても、仕方のないことだろう。
しかし、川の上のこの寒さだ。ホロの尻尾を失うわけにはいかない。
「俺はお前の笑顔が怖いよ」
「たわけ」

甘く、時折ひやりとさせられる二人のやり取りににんまり。続編がすっごい楽しみ。→ 感想