ライタークロイス 2

「お詫びといってはささやかだけれど、この男を好きにしてかまわないわよ」
「……」
オームスは無言で頭を下げ続けているので、その表情はうかがいしれない。
「煮ても焼いてもかまわないわ。喰えないけど」
「喰えるかどうか以前に、師匠の友人という方にそんな真似はできません」
「そんな程度では気が晴れないということかしら?」
アウレリアはまじめな顔で首をひねる。冗談なのだと思いたいが、そう見えないのが恐ろしい。
「とにかく、顔を上げてもらえませんか」
「まずは顔を殴りたいというわけね」
「いや、もう恨みとかそういうのはないですから」

何この笑いあふれる物語は!続きがすっげー楽しみになってきましたよ。→ 感想