オペラ・フィオーレ 花よ荒野に咲け

「でも、私の、石の中、は。花咲く荒れ野で、花は何の役にも立たないし、ひどい場所で、私の他に誰もいなくて、寂しくて」
「何を言っとるか!荒れ野なら、耕せ!」
「耕……す?」
心の中をどうやって耕せというのだろう。呆気にとられたミリアンに、教主は続ける。
「そうじゃ、心の中も、外の世界と同じじゃ。荒野が嫌なら突っ立っとらんで花を抜け。鍬でもって石ころを掘り起こせ。遠くの川から桶で水を運んで、耕した地に撒くがいい。不毛の土地だ?結構ではないか。すぐには何も変わらぬ。手間を恐れず何年もかけろ。そうしていずれ、おぬしの荒野に作物が実るとき、そこはひとの住める場所となる」

さあ、だんだん面白くなってきましたよー。狙われし者たちが、どういう道を進んでいくのか大いに楽しみ。→ 感想