天啓のパルティア 月の姫巫女が予言する

「本当は、そなたの膝枕で眠りたいものだ。そうすれば疲れも瞬時に癒されるのだろうけどね、婚約前ではそうもいかない」
「ちょ、なにを言って……」
パルティアが顔を赤らめたのを見て、ハルバートは蓮の花がはじけるような笑い声を上げて戻っていった。
「もう、からかってるんだから!」
置いてけぼりを喰って、わざとらしく怒って見せてから。
「……膝枕くらい、いいのに」
パルティアはそっと、口のなかで呟いた。

未来の夫の危機を、相手に内緒で回避しようとがんばる聖女の姿が素晴らしかった。優しきお相手さんとのやり取りも、にんまりです。これはぜひ続きを! → 感想