されど罪人は竜と踊る(2) Ash to Wish

「安楽なだけの選択に流されれば必ず後悔する、か」確認するようにつぶやく。「後悔をも血と肉としつつ、次の選択をする。選択自体を選び、選ばないという選択をして……」
ギギナがいうように、俺の内の恐怖も惑いも、痛みも過去も、自己とするしかないのだろう。俺たちの武器はおそろしく頼りないとはいえ、それしかないのだから。
そして、生の一瞬一瞬の選択に、ギギナは嘘と偽りを排して選択している。だからこそ、あれほどまでに強く鮮烈な生きざまを貫けるのだろう。
「だからこそ選択は尊い。その人間がなにをなし、なにをなさなかったかが存在を証明する」

何て心抉られる物語だ!痛い。ほんと痛い。でも面白いから困る。 → 感想