浅井ラボ

されど罪人は竜と踊る(5) Hard Days & Nights

「なあ、ここで止めておかないか」 唯一正気を保っているイーギーの声が絞り出される。 「……引っこんでくださいませ、腰抜けさん。最初に十回、これで最後だと先ほどみんなで決めた以上、やる以外の選択肢はありません、というか許しません」 葡萄酒を一気に…

されど罪人は竜と踊る(4) Soul Bet's Gamblers

「これは俺を完全に信用してくれた、ということか?」 「ええ。あなたはもう私に危害を加えないと分かったから」 「取引材料がひとつ減ってしまったな」 ウォルロットは残念そうにいった。それでもジヴーニャは窓を見つめていた。 「私は」 唇は弱々しい言葉…

されど罪人は竜と踊る(3) Silverdawn Goldendusk

「ごめんなさい。これがあなたと私にとって最善の判断なのよ」 横を向いたジヴの唇から弱々しい声が漏れた。 「でも、私にはもうどうしたらいいのか分からない」 これは……きつすぎる。続刊はさらに分厚い様子なので、まだまだ落とされていったりするんだろう…

されど罪人は竜と踊る(2) Ash to Wish

「安楽なだけの選択に流されれば必ず後悔する、か」確認するようにつぶやく。「後悔をも血と肉としつつ、次の選択をする。選択自体を選び、選ばないという選択をして……」 ギギナがいうように、俺の内の恐怖も惑いも、痛みも過去も、自己とするしかないのだろ…

されど罪人は竜と踊る Dances with the Dragons

「ギギナ、俺が膝をつくのを待っていただろう?」 「貴様より先に膝をつくなど、誰ができる?」 意地っ張りどもの陰険漫才が素晴らしく楽しかった。続きも(来月か)期待 → 感想

神曲奏界ポリフォニカ ぱれっと

「コジ。あの晩お前が指摘したこと、すべてとは言わんが、当たっている。オレの中にも迷いはある。だが、その迷いすら、結局はひとつの物差しに過ぎん。そして、偉大なる音楽の前に、すべての物差しは平等だ」 「……老人たちの演奏に劣ると聞いて、ムキになっ…

TOY JOY POP

「まだ世界は退屈か?」 椎菜が問いかけてきた。さっきの話の続きなのだろう。 「かもね」 二人で歩く。車道では車が飛ばしていく。 「いい加減に目を覚ましたらどうだ?そろそろ世界は退屈だということに慣れてもいいのでは?」 「不可能性が証明されるまで…