「……やっぱり」 にっこりと、綴は微笑んだ。 「あなた、キャーティアなんですね？」 キャーティアである素性を隠して留学してきた女の子と護衛に雇われた男の子のお話。異なる文化に、戸惑うこともあるけれど、先輩や同級生、そして男の子にサポートされるこ…

「な、何急に言い出すのよあんたは！」 「あ、図星なんですね」 にっこりとエリスは微笑んだ。 「やっぱりそうじゃないかって思ってたんです。最近、少女漫画で読みました、幼なじみはタイミングが難しいって。本当なんですね！」 ローマ教皇との会見話。実…

「……もう」 伏せていた顔を、アオイは上げた。 「みんなのお陰で、私、最近泣いてばかり」 アオイの過去話に一区切。家族が見えて、じわっときたなあ。彼女がここまで来れたことを嬉しく思う。早く一緒になっちゃえばいいのにとニヤニヤ。外交は一時停滞かと…

「紫神少佐、自分たちの隠し事という要素を抜いて推測すると、結果がゆがむのは当然ではなくて？」 「……」 「あなたと、あなたの『杖』はとっても不思議な『契約現象』を引き起こしたわよね……それが今回、あなたたちふたりをここへ呼び寄せた理由よ」 海軍の…

「でも、私たち、生きているわ」 虎紅の声は冷たく、そして……柔らかかった。 「これは訓練だもの……実践じゃなかった」 女同士の争いニヤニヤしてたら、認め合い始めてきちゃって、これまたニヤリ。しっかしミヅキ、君は虎紅を見る視線がアレすぎるぞ。ともあ…

「どういうアルバイトですか？」 厄介ごとが近づいていると、頭の置くの警報が最大規模で鳴り響くのを感じながら、隆太が尋ねると、一拍の間があった。 「簡単なことだよ、ちょっとした調査の手伝いと……場合によっては人間狩りを少し」 かわいらしい表紙から…

「いいのよ、ふたりとも」 アオイは、無表情につぶやいた。 「もう、いいの」 その言葉の響きに「はっ」とした風に二体のサムライ型アシストロイドは主を見上げた。 ただの「さよなら」ではないことを、言った側も、言われた方も気づいている。 アオイの不調…

「これは決定事項です」 「田神理宇、あなたは訓練期間が終わり次第、魔導士官特別条項三十四条補項において、護衛士官候補として七階級特進、私の配下に入ります」 「拒絶は許しません」 訓練を終えたばかりの学兵が、突然護衛士官に？ガンパレっぽく、さら…

「さて、良いところへ来たサラ。これから手伝って貰いたいことがあるのじゃ」 「は？」 にっこりとアントニアは微笑んだ。いや、「にやり」だったのかもしれない。 「これから、銀行強盗するのじゃ、手伝え」 交換留学生制度がとんでもない方向にいってしま…

「あなたは私の自慢の娘よ……でもね、もう少し人はバカになってもいいと思うの」 「え……？」 「大事なものを守りたいなら、場合によってはみっともない真似をすることも必要だってこと」 もうちょっと……と思わなくもないけど、幸せな終わり方が見れたので満足…

「コジ。あの晩お前が指摘したこと、すべてとは言わんが、当たっている。オレの中にも迷いはある。だが、その迷いすら、結局はひとつの物差しに過ぎん。そして、偉大なる音楽の前に、すべての物差しは平等だ」 「……老人たちの演奏に劣ると聞いて、ムキになっ…

「あ、す、すまない」 慌ててとって返すと、ごく自然に少年の手を掴んで歩き始めた。 「ゆ、ユウさん？！」 「え……あ！」 自分のしたことに気づいて、ユウは慌てて少年の手を離した。 「す、すまない……つい」 「い、いえ……し、その…………い、嫌じゃなかった…………

「き、騎央君……」 思わずアオイが声を押し殺しながらも少年の袖を引っ張る。 「大丈夫だよ、双葉さん」 にこりと、少年はアオイに微笑んだ。そして、同じく心配そうにこちらを見るエリスにも笑みを向ける。 「僕にいい考えがあるから」 むろん、嘘に決まって…

「悪魔は前置き無しに人間を騙してはいけませんし、契約の押し売りもしてはなりません。契約条件は包み隠さず明かし、公平且つ真摯に召喚者と対峙する、というのが常識です」 「随分と、良心的なんですね」 思わず敬語になってしまう春帆である。 「当然です…

「あの子、働き者の手をしてたわ」 ちら、と握手した右手を観て猫姉ェは言った。 「あの年で働き者なら、きっと霧人にはお似合いよ」 「え、あ。あの、ち、違うよっ。ぼ、ぼくとユウさんはそんなんじゃ」 「はいはい」 まったりのんびり悪者退治みたいなお話…

「こんにちは、紅葉。 覚えているかしら？ 私は「燃える薔薇」 貴女のおかげで人生が変わった女よ。 よろしければ近いうちにお会いしたいの……」 アオイの唇がぎゅっと噛みしめられた。 手紙の主は一年前、彼女と戦い、海の藻屑になったはずの女性からだった…

「お主の魂は、あれをどう見た？頭ではない、心で、の話じゃ」 「……………本物だと思った」 「ならば本物じゃ」 これぞ神野オキナな物語 → 感想

どう思ってくれてるのかしら…… 思わずにはいられない。 本当に単なる幼なじみ？それとも、友達？それとも…… ひと言でいい。そのひと言があれば、こんなに不安になったりしなくて済む。 確かめたい。 だが、どうやって確かめる？ そろそろ大きく動きそうな。→…

アクションシーンがちょっとアレだけど、ストーリィは王道 → 感想

アオイとエリスと騎央の関係が微妙な方向に…… → 感想

「シチュエーションを変えるのよ」 艦長の一言から始まったキャーティアシップへの招待。 行くことになったのは、エリス、騎央、アオイ。 地球人に向けて送った軌道エレベータに乗って、三人はキャーティアシップへ向かう… 世界は平和だなあ、なんて感じの序…

魔法世界（あちらの世界）と科学世界（こちらの世界）が繋がってしまった昨今。 それぞれに制限があるが、犯罪者にとっては何ら関係が無い。 暗躍する犯罪者に対応するために両世界は TWOIS（双世界司法機構）を結成した。 そんな TWOIS の捜査官、香織はと…

すさまじい衝撃と共に、警告音が鳴り響いた。 「犬」による攻撃。アシストロイドを捨て駒のようにデブリとして使う犬。 それによりキャーティアの宇宙船は地球へと墜落し始めた。 それを止めるにはこちらから宇宙へ行くしかない。 だが、エリスたちの船は壊…

ついに夏休みも終わり二学期が始まる。なぜか転校生として学校へ くるエリス。そしてアントニア（+ メイド 2名）。 二学期が始まるということは学園祭も近い。 そこで騎央の所属する映像部は合宿をすることになった。 当然のごとくついてくるエリス、アント…

日本政府との交渉のために、エリスとその仲間たちは、騎央の家を「キャーティア大使館」として活動を始める。 そんな中、密かに「そこ」に集まった人は 5万人。 秘密結社「子猫の足裏」が目指すのは、本物の猫耳をもつエリス。 彼女を神と崇めるものたちが、…

親戚一同が集まった長老の命日。 通夜の席でも「悲しすぎると死んだ人があの世にいけなくなる」ということで騒ぐ親戚。 命日でも当然のごとく騒いで、気がつけばバーベキューをすることに。 その席に妙な人が紛れ込んでいた。 顔立ちは整っていてるかわいい…