キル・ゾーン 反逆

「……母さんも?」 「グレイスは、とても苦しかったけれども自分を取り戻すためにはあれは必要だったと言ってくれたよ。そうして彼女が辿った途はあまりにも惨いものだったが」
オブライエンは顔を上げ、キャッスルを見つめた。
「苦しいならば、苦しみぬけばいいのではないか。おまえが、何を捨てても元首を愛したいというならば、そうすればいい。それで誰に詰られようと、どんな結末が待っていようと、おまえが選んだ途だ。権力には逆らえないとか、他の人を傷つけたくないからとか、周囲に責任を求めて逃げるのはやめなさい。サウルのように自滅したくなければ」

オブライエンが、まさかこんないい位置にくるとは……。それにしても、あと一冊でどうやって終わらせるのか、不思議不思議。 → 感想