鋼鉄の白兎騎士団VII

「いやぁいやいや、ガブリエラ」
レフレンシアが楽しそうに笑い出した。
「わたしは君が黒いことを知っていたつもりだったが、どうやら甘かったようだ」
「……は?」
「君は黒いなんていう生易しい存在ではない。もはや暗黒。いや、いっそ虚無。そして深淵。そう言ってもいいくらいに、深くて暗くて恐ろしい」
「あの……」
「わたしは生まれて始めて他人に恐怖したよ。盆地の魔女などと形容されることもあるわたしだが、君の前に出れば団で飼われている白兎のように可愛らしい存在でしかないな」

相変わらず腹黒さを強調されるガブリエルですが、その切れ味は健在です。いい具合に未来編も見えて、これからがますます楽しみ。 → 感想