舞阪洸

ガブリエラ戦記(2) 白兎騎士団の強敵

「では、わたしが言おう。ガブリエラ団長は、姑息と不意打ちと卑劣な騙し討ちにおいては当代随一だと。その黒さは虚無よりも黒く、その深さは深淵よりも深いと。だからみんなは、安心して作戦に従事してほしい」 「副団長……最低」 「さぁ、団長、今回もその…

ガブリエラ戦記(1) 白兎騎士団の窮地

「…………は?敵が?」 レフレンシアがこれほど間の抜けた表情を見せたのはいつ以来だろう。 「いや……団長の言っている意味がよく判らないんだけど。え?敵がル・アンヘルに入城した……あとに叩く?」 仕切り直しの一冊目ということでやや説明過多だったかな。正…

鋼鉄の白兎騎士団(10)

「こんな奇抜で奇天烈で奇想の一手、あなたでなければ思い浮かばないでしょうね」 「いえいえ。もっと奇抜で恐ろしいほど奇天烈で真似のできないほど奇想の一手を撃つ者が、我が白兎騎士団にはおりますよ」 「……ガブリエラ君ですか」 「ええ。今回は彼女自身…

鋼鉄の暗黒兎騎士

「あれから、もう十年になろうっていうのに……。なかなか忘れられないものね」 「無理して覚えとくことでもないが、無理して忘れることでもないさ」 「あんた……ときどき鋭いこと言うわね」 「おいおい、あたいはご主人さまより、ずっと長く生きてるんだぜ?」…

鋼鉄の白兎騎士団(9)

「……ん?ちょっと待て」 アルゴラが額を右手の親指と人差し指でぐりぐりと揉むような仕草をする。 「ということは、ガブリエラ……」 アルゴラが顔を上げ、彼女にしては珍しく大きな声で言った。 「おまえが言いたいのは友軍が包囲されないよう敵の追撃をこち…

鋼鉄の白兎騎士団(8)

「それでも、万が一」 「その場合は」 あまり考えたくはないのですが、と心の中で呟いてから、ガブリエラは恬淡と言葉を継いだ。 「全員、討ち死にでしょうか」 あの作戦を実行する白兎騎士団がステキ。腹黒ガブリエラを信頼しているからこそ、だよね。実行…

サムライガード(2) 北の大地で待つ姫は

「えっと……学園長、今のはどういう……」 「どういうもこういうも、ねえ」 学園長は、足を組んで背もたれに背中を預けた。 「そっちの女子三人は土岐川清海の婚約者って設定だってことだよ」 もうちょっと話が進んでくれないと……ってのが正直なところ。 → 感想

狗牙絶ちの劔(2) 刀と鞘の物語

「ただし、あれは本当だぞ」 「へ?あれとは?」 「一心同体の話だよ。香月とおまえが刀と鞘であるなら、ふたりの心は常に信頼で結ばれていねえとな」 「あ……はぁ」 「どうせなら、体のほうも結ばれちゃっていいんだぜ?」 思わぬサスペンス展開だけど、もう…

鋼鉄の白兎騎士団VII

「いやぁいやいや、ガブリエラ」 レフレンシアが楽しそうに笑い出した。 「わたしは君が黒いことを知っていたつもりだったが、どうやら甘かったようだ」 「……は?」 「君は黒いなんていう生易しい存在ではない。もはや暗黒。いや、いっそ虚無。そして深淵。…

サムライガード 警護寮から来た少女

「もちろん、二十四時間べったり警護でございますから、わたくしどもも清海様のお布団で、ご一緒に」 「……は?マジ?」 「もちろん、冗談でございますが」 まだ序盤って感じですね。これからどういうお話になっていくのか楽しみ。 → 感想

狗牙絶ちの劔1 刀と鞘の物語

刀は刀身の半分ほどが胸に刺さっていた。ということは、疾うに心臓まで達しているはずだ。どころか、切っ先は背中に飛び出しているだろう。 だが、彼はまだ死んでいない。 な……なんで生きて……るんだ、俺は!? のろのろと視線を移動させた俊が、力ない視線を…

鋼鉄の白兎騎士団VI

「この時期に入団試験とは、どういうことなのでしょう?」 「異例のことに思えるかもしれないがね。前例がないわけではない。それにさ」 レフレンシアが意味ありげな視線をガブリエラに向けた。 「今年の入団生は十人しかいなかっただろ。誰かさんのおかげで…

鋼鉄の白兎騎士団?

「わたしは今、何やら言いようのない不安感に、この胸が締めつけられるような切ない気分なのですが……」 「さすがだよ、クシューシカ。君の直感はいつも正しい」 「つまり、雛たち……いや一回生たちは、通常ではありえないような方法で、兵糧や資金を調達して…

鋼鉄の白兎騎士団Ⅳ

「大事になるよ。もし対応を誤れば、騎士団にも大きな影響が及ぶ」 「では、ファンフェッダさんとしては、わたくしたちは手出しをしないほうがいい……と思われるのですか?」 「そうじゃない」 ファンフェッダは、顔の前で右手を大きく左右に振った。 「覚悟…

鋼鉄の白兎騎士団Ⅲ

「君たちって……なんて最低で極悪で狡猾なんだ」 ジアンが慌てて身を乗り出した。 「うわ、アルデさん、ちょっと待ってくださいよ。最低で極悪で狡猾で卑劣で出鱈目なのはガブリエラ小隊長ですってば。自分達は彼女に言われたことを実行しているだけですから…

総統は女子高生1 めざせ!悪の一番星!

か、可愛いじゃないか。 音祢はこういう亜里紗に弱かった。自分よりも大柄な亜里紗なのに、こういう顔や態度を見せられると、なぜか護ってやらなくてはという気になる。そしてそれは、恵も同じなのだろう。 わたしとお恵がいつも亜里紗と一緒にいてあれこれ…

鋼鉄の白兎騎士団Ⅱ

まだ間に合う。間に合うはずだ。 いま適切な処置を施せば、団へのダメージは最小限で済むだろうとレフレンシアは読んでいた。しかし、これ以上放っておけば腕の一本程度では済まなくなる。手足すべてを切り落とすようなことになれば、団の再生は生半可なこと…

火魅子伝9

完結一歩手前 → 感想

火魅子伝8

鮮やかな戦略 → 感想

火魅子伝7

一ヶ月ぶりで忘れかけてた → 感想

火魅子伝6

ようやく戦記ものになってきた → 感想

火魅子伝5

ようやく第二戦が始まるのか? → 感想

火魅子伝4

伊万里はどうなるんだ? → 感想

火魅子伝3

6人目の火魅子? → 感想

火魅子伝2

またいいところで終わりやがって…… → 感想

火魅子伝1

スケールの大きな物語 感想: http://www.booklines.net/archives/4829128763.php

鋼鉄の白兎騎士団Ⅰ

意外に本格戦記もの? http://www.booklines.net/archives/4757725108.php