アンゲルゼ ひびわれた世界と少年の恋

「ダメかな。私は、リコがマリアになっても、生きててくれてよかったと思う」
「あのときとは状況が違う。園田さんは、自分に何が起きているのかわかんなかったんだ。だけど俺たちは、中室さんは、ちがう」
赤い目で、少しかすれた声で、湊は言った。
「人として死ぬのを望むなら、そうすべきだ。俺たち、まだ人間なんだから」

突きつけられる現実は、相変わらずきついものがあります。ここで少年が自分の思いに気づいてしまうなんて……。これからますます切なくなりそう。 → 感想