タイタニア (1) 疾風編

「ただ、これから将来は事情が異なってくるかもしれない。これまでの歴史になかったようなことが、最近、いくつか生じている」
「たとえば?」
「たとえば、タイタニア四公爵のひとりに直接指揮された艦隊が、ただ一個の都市艦隊に敗れるなど、ありえざることだった。それをやってのけたのは、こちらの御仁だが」
ドクターが視線の角度を変えた先で、にんじん色の髪の青年は肩をすくめたところだった。
「それは、おれをほめてくれていると思っていいのかね、ドクター」
「いや、タイタニアをけなしているだけだ」

腹の探り合いでお腹いっぱいになれるタイタニア一族をめぐるお話。お願いだから続きを出してください。 → 感想