ダンタリアンの書架(2)

「ま、待つのです、ヒューイ」
「ダリアン?」
「おまえのような小心者が、一人でこのような橋を渡るのは無謀なのです」
「……」
「途中で腰を抜かされたりしたら迷惑なのです。仕方ないので、この私が手を握っていてやるのです。だから、安心して渡るがいいのです。さあ!」
「……ダリアン、きみ、もしかして高いところが苦手なのかい?」
「なっ、なにを愚かなことをいってるのですか、毒毒キノコ頭!おまえは余計なことを考えてないで、さっさと橋を渡るのです」

切なくやるせなく、ちょっと暖かく。そんなお話が素敵でした。最後の話はもうちょっと長い物語で読みたかったなあ。 → 感想