雪蟷螂

「けれど、訂正を願いたい。貴方が思い出させてくれた」
笑うことのない雪蟷螂の族長のぎこちない笑みは、白い花が静かにほころぶようだった。
「たった一度だけだが……私も、確かに、この心を灼いたことはある」

人喰い三部作の最後を語るお話は、凍てつくような空気の中、灼けつくような恋物語でした。政略結婚がこうも綺麗に繋がるとは、すばらしい。→ 感想