コンビネーション

「だからぼくだって、名倉さんのために野球やるつもりないです。サインが出ればバントもします。空振りもします。でもみんな僕のためにするんです」
言い過ぎかと思ったが止まらなかった。押し寄せる闇が言わせた。
誰もが名倉さんみたいにチャンスを与えられるわけじゃないのだ。そして誰もがほんとうは、名倉さんになりたいのだ。

ひとりの野球選手を、周囲の視点から描いた短編集。プロの厳しさとプライドが心に残る。素晴らしかった。 → 感想