外道忍法帖

「仰せの通りでございます。マリア様」
と、十四人の女たちはいっせいにいって拝礼した。
「爺がわたしやそなたらに、大友の忍法を仕込んでくれた苦労が、いま無駄でないときがきた。わたしたちはたたかわねばならぬ。鈴はまもりぬかねばならぬ」
他にこれほど冷たい女の声があるだろうか。霞から氷のような声がはながれた。
「そのために、わたしたちは、御教えの慈悲は、一切すてねばならぬ」

切支丹の童貞女15人が隠し持つ鈴を巡る三つ巴物語。がつがつ忍者が倒されていくけど、こんな結末を迎えるとは……。最後にもう一度語られる予言を読んで、ゾクゾクしまくった。すげー、この作品、すげー! → 感想