黒椿姫―雷鳥の暗殺者と公爵令息

「この手はあなたが思う以上に、血で穢れています」
エルダは、はっと視線を上げた。
「こうやって……あなたに触れてもいいような手ではない」
頬を挟む手の力が弱くなる。
「駄目。ちゃんと触れて」
―お願い。離れないで。

これはとても面白かった。人を信用できない姫と元刺客の従者の恋。邪魔する男の腹黒さが素晴らしかったですが、おかげで自覚していく思いってのがいいですね。手の冷たさとキスの温かさが、とてもエロかった。→ 感想