獣の奏者(3) 探求編

「生まれて、死ぬまでのあいだに」
イアルの胸から、こもった声がつたわってきた。
「この十年があって、よかった」

闘蛇の生態を追うお話から、まさかこっちに話が飛ぶとは……ところどころで見える懐かしさや、母の人生を追いかけるシーンにぐっとなったけど、十年の月日が流れても、柵から逃れることは出来なかったか。「この十年があって」に涙が止まらなかった。でも、彼女の、真王の覚悟を促す決意は、きっと……と思いたい。次は王獣が活躍してくれると嬉しいな。→ 感想