シュガーダーク 埋められた闇と少女

「確かに人の世は残酷な心の持ち主がいっぱいいて、悲しい事件がたくさん起きている。でも『殺したいから誰彼関係なく殺す』、そんな人間は少ないでしょう?」
「……あぁ、狂ってる。そんなやつは人間じゃない、化け物だ」
「そうだね、その通り。キミの足の下にいるやつらは、まさにそんな、人間じゃない化け物だ」

えん罪で労役として墓穴掘りをさせられる男が、墓守りをしている少女メリアと出会うお話。人有らざるものの存在への恐怖が、押しつぶされそうなぐらい感じてしまう。それでいて、夜ごとの少女との語りが初々しくて。恐怖と恋のバランスがとても良かった。一冊で終わってるように思ったけど、続きが出るのか。どうなるのか気になる。→ 感想