ビスケット・フランケンシュタイン

「どういうこと?」
「わたくしは人造人間ですから」
紅茶に口をつけ、熱かったのか舌をだして、ビスケは滔々と語った。
「わたくしは、あなたと同じ病に罹患した患者を、継ぎ接ぎすることで誕生した人工的な人間です。屍体を繋いだ、まさにフランケンシュタインの怪物ですね」

ちょっとだけ歪んだ人が見せる怖さにゾクっとする。切なくもあり、グロテスクでもあり。でも不思議と必要以上に暗くならないんだよなあ。後半というか最後の章の急展開はちょっとアレだけど、ラストがとても素敵で良かった。→ 感想