花咲く丘の小さな貴婦人 荒野へ、心に花束を抱いて―前編―

「わたしが、彼をつらい目にあわせてしまっているのかしら」
結局、エリカとの約束がジェラルドを縛っているのではないだろうか。
約束さえなければ、彼は両親のもとへ帰ってきていたはずだった。
「それは違うよ。エリカ、きみはジェラルドの希望なんだ」

離れても約束を胸に。そんな温もりあるふたりの間にじりじりと溝ができるところはやりきれない。お互い頑張ってるのに、ほんの少しの勇気を持てなかったのは、痛かったなあ。でもまあなんだ、一言いうなら、ジェラルドのばか!→ 感想