戦士の法 戦塵外史 五

「ここは傭兵を紹介するところだよ。子どもの働き口を探すなら別の店だ」
「わたしはここに用があるから来たのだ」
あえて部門の硬い言葉遣い。呆気にとられた男たちを尻目に口入屋の奥へ。
「わたしの足手まといにならない者を、用心棒として雇いたい」

十歳の少女と無骨な傭兵のお話。 お互いの素性も名前も知らない用心棒と雇い主というだけの関係が、ちょっとずつ変わっていく展開がいいです。お役目を果たしたらお別れが待っているけれど、身分高き人に振り回されながら乗り越えた少女の決意と動かされる男の言動に、さらにその後の「解説」で、すこぶるにやにやさせていただきました。→ 感想