光待つ場所へ

「あのさ。自分が天才だって気がついたの、いつ?」
「天才?」
「うん」
田辺は私をじっと見据えた後で、ふいっと視線を空に向けた。
「へこましてもらいたいって思ったことない?」

「しあわせのこみち」の才能ある人たちの傲慢さと、まっすぐな思いに心が揺れる。あー、なんか、もう、なんだこれ。他の二編もよかった。スピンオフは、懐かしい人たちとの出会いがあるから嬉しいよね。環、そして多恵さん。ほんと素敵だよ。辻村作品を読むと、他の作品を続けて読みたくなるから困ります。→ 感想