月虹の鏡 孤蝶の園の寵姫たち

「あの娘の命を救うのなれば、代価は十年だ。だが、命を救う手助けだけならば代価は五年にしてやろう」
「……どういうこと?」
「お前を王の寵姫にしてやろう。お前自身の力であの娘を救うがいい」

一緒にいたいとただそれだけだったのに……政略結婚が少女達の生んだ出会いが美しかったので、その後の引き裂かれて、そして覚悟を決めていく様が切なかったです。かけがえがないと思いながら、やがて命を賭けることが出来なくなる心情はやるせないですが、それでも最後に思いが届いて良かった。この人はもうちょっといろんなところを書いてくれたら最高なんだけどな。→ 感想