轟け、暗雲薙ぎ払う雷鳴 幻獣降臨譚

「今度こそ、俺は間違えずにちゃんと君を守れたよね……アリア」

戦いを終わらせたいという思いが、功を焦るバカ王子と、立場を笠に着る王によって踏みにじられていく様は、失われた命を思うとやるせないですが、理想を追い、現実を知り、力と責務を負うアリアの言葉が、多くの人を動かしていくところは、しびれるなあ。そしてラストもすごかった。ようやく、ようやくアリアが戻ってきて、シェナンの胸の内に温かいものが広がってきましたが、そのシーンたるや、もはや彼女は女神として降臨したといっても過言じゃない。あと二冊、楽しみです。→ 感想