ゴールデンタイム(1) 春にしてブラックアウト

「光央のためだったの」継いだ声は独り言みたいなひそやかさで響いたが、
「……九割はね」
香子は再び顔を上げた。万里の目を見る。
「残りの一割は……自分でもわからないよ」

面白かった!大学生活の始まりというワクワク感と不安を描きながら、他人の恋騒動に巻き込まれていくうちに、始まってしまう恋にきゅんとなる。好きな人がいるというのは素敵なことであり、苦しいことだなー。思いが受け入れられるとは限らず、好きな人の好きな人は別の人……切ないったらない。でもハプニングを乗り越えて、思いっきり騒いで、自覚した思いが芽生えてくると、また人間関係が変わってくるから面白いです。いろんな人が絡んでくるような恋がどうなるのか気になるばかり。→ 感想