氷雪王の求婚 〜春にとけゆくものの名は〜

「何が云いたい。そなたの話はいつも要領を得ん」
訝しげにアイリスを見遣る。彼女はどんと自分の胸を叩いた。
「もし陛下が失業されても、陛下お一人の食い扶持くらい私が何とかしてみますわ。陛下はゆっくりと<皇帝>以外の『なりたいもの』をお考え下さい」

これはすごかった。政略結婚から愛情が生まれていく様が、甘くて切なくて……やってきた春が溶かした氷は、きっと二人だけに通じる幸せに繋がったと信じてる。→ 感想