空をサカナが泳ぐ頃

「秘密というのは、心に抱えていれば抱えているほど、苦しくなるもんじゃろう?一人だけ、自分だけ、寝ても覚めても考える」
懐かしい目をして、スーじぃは続ける。
「それを思えば、あの煙草を吸ったのがわしだけでなくて良かったと心底思ったものじゃ。わしに触れることで同じ景色を共有できたりもしたからのう。変な言い方じゃが、そのことで確かに他の二人も見えている、同じ境遇にいるという確認が出来て安心したもんじゃ。独りではないと、思えてのう」

空中に泳いでる魚が見えるようになっちゃった人たちのお話は、どうなるのかと思ったら、忘れてた感情を思い出して、前を向く話だった。こういうファンタジーいいなー。次の作品が楽しみ。→ 感想