狼と勾玉 〜夜空に月の舟浮かべ〜

「御子様が人に戻りになるのって、どういうときなんでしょうね、いったい」
それがはっきりすれば―そう思って、神流は台与に問いかけた。
「台与姫様はご存じですか?御子様からなにか伺ってらっしゃいますでしょうか?」
その問いには、ひどく長い間があいた。
「…………なにも」

豊城のデレっぷりがやばい。初めて心を奪われた人だからというのはわかるけれど、こんなに甘えん坊になりやがって!そんなニヤニヤと、すぐ傍にいながら逢うことの出来ない切なさに悶えていたら……忠義が別の形で動き始めたことで、神流が苦しむことになったけれど、それを乗り越えていく覚悟を決めたことが大きいと思います。これから先はさらにきついだろうけれど、ふたりならきっと、と思いたい。→ 感想