レディ・マリアーヌの恋人

「なるほど……だが、残念だったな」
譲らない強い決意を込めて、ロベルトはカイルに告げた。
「俺は虫除けや、偽りの恋人では終わらん。あいつに一番近い男の座も、奪ってみせる」

ニヤニヤが止まらない。ロベルトの甘い言葉に浮かれそうになるたびに、マリアーヌに仕えるカイルが水を差すやり取りが楽しい。マリアーヌ自身、自分が女らしいと思っていないので、ロベルトの言葉は演技と思ってしまうというすれ違い模様がたまらなかった。これで終わりだなんて残念……→ 感想