「あのな、竜太。あ、あ、あたしだって、す、好きな人が落ち込んでたり疲れてたりすれば、気にはなるんだぞ……」 「そうですよ。竜太さんが、わたくしたちを守りたいって言ってくれたみたいに、わたくしたちだって、す、す、すっ、好きな人の力になりたいんで…

「珍しいよね。ヤトちゃんが竜太に絡んでくるなんて」 「ふむ」 腕を組んだまま、高槻さんが龍造寺さんたちが出て行ったドアを見やり、ニヤリとほくそ笑んだ。 「これは、面白いことになるかも知れないな」 夏にみんなで旅行話。龍造寺さんの猛攻がちょっと…

どくん、どくん、どくん。 自分の心臓の音が耳の中で響いている。それに重なるように、千紗の鼓動まで聞こえる気がした。 キスをしてしまった。キスを……。 三角模様はとても楽しいんだけど、世界征服方面があまり動かなかったのが物足りない。何気に秘密結社…

「ボスも竜の字も甘いって。あのなあ、銃の撃ち合いなんて、先手取ったほうが圧倒的に有利なんだぜ？こっちはただでさえ使うのがゴムスタン弾でハンディ背負ってんのに」 「だが、それが我らの愛するデーモンテイルだろう」 ありすのターン！千紗派としては…

「でも、わたしくにような小娘についてきて下さる奇特な方はいらっしゃいませんでした。お父様とお母様が作り上げた組織は、わずか数日で瓦解してしまったのです」 「大変だったね。で、それは何の会社だったの？」 「いえ、あの、会社ではありません。秘密…