佐藤ケイ

私立!三十三間堂学院(10)

「伊緒は伊緒で優勝目指してるんでしょ?だったらボクや由里の事なんか気にせず、自分の優勝目指せばいいんだよ。大体、普通の大会だって出場者はみんな優勝したいと思ってるわけで、それを邪魔しちゃ悪いなんて気を遣ってたら一生も出来なくなっちゃうじゃ…

私立!三十三間堂学院(9)

「……あたしはもう、人前じゃ一生ドラムを叩かないって決めたんだ」 音楽祭のお話。天才と言われながら、壁にぶち当たり悩んでいた少女が、仲間に刺激されて切磋琢磨していく様がとても良かった。最後の演奏シーン素敵だったなあ。いつもほどの群像劇でなかっ…

私立!三十三間堂学院 8

かるらの夢は、乙女の頂点を掴む事。卑怯な真似で汚れた翼じゃ、夢に向かって羽ばたく事など出来はしない。 そもそも「おとこ」と「おとめ」はたったの一字違い。 男だろうが女だろうが、通すべき筋は通さねばならない。あの蛇に怪我を負わせたのは自分であ…

私立!三十三間堂学院 7

「ねぇ、みなみん……」 我知らず呟く。 「ん?何?」 「手、つないでもいい?」 「は?またアンタは小学生みたいな事……」 南は呆れたように溜め息をつく。そして、ゆっくりと団扇を持った手を挙げた。 「……ほれ。今日だけだから大事に繋ぎなさい」 花音凄いよ…

私立!三十三間堂学院 6

後白川法行。 やっぱり妨害なんて潜り抜けてきてた……! 心臓が、とくんと跳ねた。 全身に力が戻った。 そうだ。たしかに会長は雲の上の人だけど、水の中ではこっちが上手。海は自分のホームグラウンドなのだ。恐れる必要なんてない。自分は法行と約束したの…

私立!三十三間堂学院 5

どうしてあの時動けなかった? おとなしく生徒会に従うという樹葉との約束があったから? 違う。本当はそうじゃない。 本当の理由は恐怖だ。自分を縛っていた縄を射抜いて見せたかずちの正確無比な射術と矢の威力に、明日香は竦んでいた。そして力自慢の明日…

私立!三十三間堂学院4

「全然友達がいない辛さってのは、俺も転入したばっかりの頃に似たような状況経験して、ある程度分かるからな。俺の場合は花音がいたし他にも知り合いのかずちがいたりあやが上手にサポートしてくれて、割とすぐに馴染めた部分もあるけど、佳耶の場合はホン…

私立!三十三間堂学院3

また新たな登場人物が……→ 感想

私立!三十三間堂学院2

学園男争奪戦シリーズ第二弾。→ 感想

私立!三十三間堂学院

群雄割拠な恋愛もの → 感想