宮崎柊羽
「さてのう?だが此度の植物はやはり多加良向きであったろう?お子様ののう?」 「……ああ、そうかもな」 俺があっさりとそれを認めれば、かのうは少し不思議そうな表情を浮かべ首を傾げた。 「子供が想像と可能性の塊なら、それならゆっくり大人になるのも悪…
「思い出ですか……つまり形が無いものも人間は運べるってことですね」 「そんなの嘘だよ。形のある物だって運べないのに、思い出なんてどうやって留めておくの?」 「何を言ってやがります?人間の手は何だって運んでいけるでしょうが!タマちゃんは手があっ…
でも、もしも自分ひとりの手で足りない時。自分の足だけじゃ前に進めない時。どうしても自分の頭だけでは考えられない時は……俺を呼べ。俺が手を貸してやる。足を頭を貸してやる。 どうしもようない時に、けっして自分ひとりだと思うな!俺がいるから、ちゃん…
「私も〝乙女の聖戦〟 に参加するわ」 気迫に満ちた美名人の宣誓に、鈴木は天を仰いだ。 「美名人ちゃん、彩波のスペシャルパーフェクトなチョコのことを聞いて不安になったんだね!」 彩波の声は確信に満ちていたが、美名人がその台詞に動じることはない。 …
「多加良ちゃんを助けてあげたいなって、彩波も思うよ。でもそう思っても、彩波の手も足もかのう様のものだから、勝手に動かすことは出来ないんだよ。彩波はそれを選んだから……」 彩波の言葉に、鈴木は一瞬目を見開き、その意味を正確に理解すると目を伏せた…
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「簡単なゲームだよ。私はこの地球のどこかに隠れる。お前たちは私を探すんだ」 それは神の言葉。 だが、地球は広い。誰も見つけることができない。 退屈した神は怒りはじめる。 「いいか、私は日本の私立叶野学園に隠れるぞ」 ハンターは叶野学園の生徒に限…