「お姉さんや、吸血鬼なのか人間なのか、そんなことがきみたちに関係あるのかね。妹さんが自分とは違う種族だと、愛し続けることはできないのかね。違うだろう？」 真理はゆっくりと老紳士の方を振り返った。 「親御さんの庇護を離れてでも、妹を守り抜くと…

悲しみは、違う。自殺するための力じゃない。 この世界にさよなら言うための力じゃ、ない。明日を怖がる力でも、ない。 悲しみは、昨日を悔やむ力。悔やんで悔やんで、涙を流す力。 悲しみは、今日を憎む力。憎んで憎んで、奥歯噛みしめて睨みつける力。 そ…

だから私は、もう決めていた。もしも仮に命のバトンがあるのなら、私はあなたに渡したい。私の感じてきた喜びや悲しみをあなたに託したいと思ったのだから。 私は超能力者じゃないけれど。あなたの言うような人ではなかったけれど。 私はあなたの ― フレイア…

女性なのに男の感情を持ったらどんなことになるか！？→感想

誰にもいえない秘密。父の願いのために、先祖代々伝わる「無式」のために。 そんなある日、一人の少女と出会った倉持ユーキ。 自らを超能力者と言ってはばからない真綾。その超能力を封じているのがユーキだという。 「おぬしの秘密をバラすぞ」 そして、不…