華宮らら

嵐に舞う花 ― クラシカルロマン

「……それが、いまのわたしにできること?」 「そうです。いまこの国に必要なのは、泣き顔の王女ではなく、明るく毅然とした王女の笑顔です。あなたが明るくしていれば、みんなも励まされます。それはとても特別なことで、王女のあなたにしかできないことです…

薔薇の戴冠 ― クラシカルロマン

「わたしが国王陛下の娘だということはわかりました。陛下が、母とわたしのことを気にかけてくださっていたことも。ですが、なぜ今になってわたしが王宮に呼ばれるのですか?」 「あなた様が、次期王位継承者になられたからです」 庶子から王女へというサス…

ルチア―クラシカルロマン

「あなたが恐怖を感じるのは当然だ、姫殿下。戦いを前にして、誰もが恐怖を感じている。だが、俺は自分を信じ、仲間を信じる。そして、この戦いの先にある未来を信じている。今までそうやって戦ってきました。最後までくじけなければ、必ず目的は達成できる…