藍上陸

アキカン! 6缶めっ

「あ、お待ちなさい。せめて傘だけでも。それとあなたは……」 「オレか?オレは大地カケルだ。そいつの―」 玄関を開けたところで彼が振り返る。 「友達だ」 短編集。カバディで爆笑し、幼いなじみのツンデレっぷりに微笑ましくなり、メロンの恋心にうふふとな…

アキカン! 5缶めっ

「サイコーの光景があるんなら、写真なんかに撮ってねえで、みんなを引っ張ってきて一緒に見たほうがサイコーに楽しいに決まってるじゃんか」 カケルは胸を張りながら悠然と手を広げてみんなを示した。 「思い出に残したいなら、みんなの心の中に残せばいい…

アキカン! 4缶めっ

「違うだろ!」椅子を鳴らして立ち上がる。 「なにやってんだ大地カケル!オレはそんな風に生きてきたんじゃねぇだろッ!!」 己の心に問いかける。応えはもう、聞くまでもなかった。 オレはもっとバカだろう? 頭よりも体が動いちまうような大バカ野郎だろ? …

アキカン! 3缶めっ

「ちがうの!あたしのことじゃないわ!そんなことじゃない!馬鹿にしないで!自分の命が惜しいわけじゃないんだから!」 「な、どうしたんだよ」 「あたしは、あんたが、カケルがあんな目にあって、それがくやしいのよ!あんなやつに殴られて馬鹿にされて、…

アキカン! 2缶めっ

「あ、ああああああたっ、あたっ、あたっ、あたしのっ、」 「ブルース・リーかお前は。落ち着け」 「うるさいばかっ!あんたはあたしのご主人さまなんだから、あたしと恋人のフリをしてればいいのよっ!」 アキカン・バトルはそっちのけなハイテンション・ラ…

アキカン!

いいかメロン、バイバイって言葉はな、相手もバイバイって言わなきゃ成立しねえんだぞ。だからあのバイバイは無効だ。そんなものオレが認めねえ! ここでさよならなんて、そんな哀しい結末、ぜってえに認めねえぞ! 必ずお前を引き留めてハッピーになってや…

ブール・ノアゼット 世界一孤独なボクとキミ

「私は決して卑屈にならない。私は決して誇りを失わない。私は決して逃げない。私は決して人を裏切らない。いかに苦しくても、いかに不幸であっても、いかに裏切られても、私は胸を張って、大笑いしながら生きてやる。世界中全ての人間を愛してやる。そして…