「ずっと考えていたんです。あの人だったら、今のぼくの立場になったとき、どうするんだろうって。あの人だったら、ヨーロッパで走り続けるためなら、どんなことでもするかもしれない。いや、するはずです」 深く息を吐く。彼のことを思い出すのはまだつらい…

だから、ぼくはきみを追いかける。 きみがいなければ、ぼくは雨に降られてばかりだから。 相変わらずキリコが格好いいです。もうちょっと大介話も増やしてほしいなあと思うけど、難しいかしら。 → 感想

「赤城さん。三年前の事故って、本当に事故なんですよね。石尾さんは、わざと袴田さんを巻き込んで、クラッシュしたんじゃないですよね」 赤城さんは冷ややかな目でぼくを見た。そして言った。 「わざとだよ。あいつはそういう男だ」 付きまとうような不安が…

「人に重荷を背負わせて忘れてしまったり、自分は関係ないと考えてしまう人なんて、この世にたくさんいるのよ。だから、そんな人より、梶本くんはずっとまし」 「でも、行動が伴わなければそんな人たちと同じです」 「わかってるじゃん。じゃあ、次はどうす…