ヴェイスの盲点 クレギオン 1

「なあマージ……」
この言い方をするときのロイドはとてつもなく非常識な提案をする。
目の前にはかつての大戦により機雷に囲まれた惑星。
一度滅びかけた文明は今からでは想像もつかぬほど進んでいた。
その大戦時の地雷があるということは、周りから隔離された惑星ヴェイスにはお宝があるのでは…。
嫌がるパイロットと機雷原を避けるためのナビゲータを連れてアルフェッカ号は発進した…。


傍若無人な船長と腕はすごいパイロット。
男と女のコンビで、お互いの才能を認めつつ恋愛に発展しないところがなんとも不思議な物語。
とはいえ、これで恋愛ものになっちゃったら、つまらなくなりそうな気がしないでもない。
これはこれでいいのかも。
ストーリィは単純で、困難がある場所には何かがあるという冒険好きな船長に引きずられていったら、予想外のものが見つかっちゃったとかそんな感じのもの。わりとわかりやすい伏線のおかげでオチは早く気づけるけれど、読みやすく、面白い。
シリーズものらしいので、全巻揃えます。
今から楽しみだ。


ヴェイスの盲点 クレギオン 1 - 野尻抱介


次作の感想: フェイダーリンクの鯨 クレギオン 2