パロの苦悶 グイン・サーガ 72

国王レムスに対し兵を挙げ、ランズベール城を拠点とするナリス。
先手こそ取られたものの、アムブラの民を、クリスタルの民を扇動し、計画通りに手筈を進める。
そんな大事なときに、ヴァレリウスが戻ってこない。一体どうしたというのだ?
心配するナリスをよそに始まる最初の先頭。それに続く国王側からの降伏勧告。
そこでナリスは強大な念を感じて……。


ナリスがここまで強く、そして弱かったとは思いもしなかった。
それだけヴァレリウスとリンダに依存してたということか。
いったいふたりが − いや三人か − どうなるのか気になる。とうぜん反乱の成否も。
パロを一気に突っ走る今作。
スピード感溢れる展開はシリーズ通しても上位に入る。
まさにパロの苦悶、それはナリスの苦悶でもあるシリーズ第 72 巻。


パロの苦悶 グイン・サーガ 72 - 栗本薫


次作の感想: 地上最大の魔道師 グイン・サーガ 73
前作の感想: 嵐のルノリア グイン・サーガ 71