タリファの子守歌 クレギオン 5

一攫千金を狙うロイドが次に目指そうとしたところは惑星タリファ。
強い砂嵐に見舞われるその惑星は鉱山の宝庫。
かつてのマージの教官がそこへ行ったことを知ったメイは一度会ってみたいと主張。
難色を示したマージだったが、結局、その惑星へ行くことに賛成した。
惑星タリファ。そこは思っている以上に危険なところ。
まさかのトラブルに巻き込まれ、救いを求めたメイ。
レンジャーとして助けに来たのは、ホークアイと名乗るマージの教官ホセだったが……。


かつての自分の教官。
その腕に惚れ、その生き方に惚れた人物が、自分の想像とまるで違う生活をしていたら……。
そんなマージが主役となる物語。
裏切られた気持ちでいっぱいになりながらも、時に大胆に、時に冷静に、嵐の中を飛ばすマージ。
生意気と思いながら、いつしか教官の目をしてしまうホセ。
「……了解」
と口にしたときのマージの心に広がったものはなんだったのだろうか。
想像するだけで胸が熱くなる。
いつものような面白さがありながら、ちょっと大人の雰囲気をかもし出しているシリーズ第5巻。


タリファの子守歌 クレギオン 5 - 野尻抱介


次作の感想: アフナスの貴石 クレギオン 6
前作の感想: サリバン家のお引越し クレギオン 4