魔軍襲来 アルスラーン戦記 11

マルヤムで即位したギスカールの元へ訪れたのは、衰退したルシタニアを憂う女騎士エステルだった。
ルシタニアへの帰還を望むエステル。だが、マルヤムを離れる気がないギスカールは一計を案じる。
一方、ファランギースアルフリード巡検使として訪れていたオクサスでは、蛇王ザッハークの手が……。
さらにパルスへ伸びる不穏な影。食屍鬼が襲い掛かる王都。ジムザが見た親王イルテリシュ。
そしてデマヴァント山の地底に閉じ込められたグバート一行。
ついに魔軍がパルスを覆い始める!


ファランギースの皮肉にニヤリとし、ナルサスダリューンの会話にクスりと笑い、アルスラーンのとりなしに安心する。
パルスの主要人物の動向に変わりはない。


物語は、同時並列で起こる事件を中心に描かれる。
どれもこれも重大で、後の展開を大きく動かすこと間違いない。
マルヤムでは久しぶりにエステル登場。
個人的には彼女にはがんばって欲しい。ぜひパルスへ戻ってきてくれ。
そしてあきらめの悪さでは天下一品のヒルメス。ただ、今回はちょっと意外な展開。
ついに運命の出会いか?いくつかある銀の腕環ははたしてどんな意味を持つのか?
う〜ん。謎。
パルスはパルスであちこちで事件が発生。十六翼将たちの活躍が光る。
蛇王ザッハークの手のものの逆襲がついに始まるのか?
おそらくこれからの展開を占う布石は蒔かれた。
マルヤム、ミスル、そしてパルス。三ヶ国で発生する事件が如何に絡み合っていくのか。
興味が尽きず、次作が待ちきれないシリーズ第11巻。


魔軍襲来 アルスラーン戦記 11 - 田中芳樹


前作の感想: 旌旗流転・妖雲群行 アルスラーン戦記(9)(10)