2006-08-29 天涯の砦 book 小川一水 「くそ……何が起こった」 壁に押し付けられて動くに動けないまま、二ノ瀬はうめいていた。 「もしもし、センター聞こえるか」 胸のポケットのカード型情報端末は、望天のAIを呼び出してくれるはずだ。だが、AIは答えなかった。 どこかで強烈な空気漏れが起きている音がする。 しかも体で感じられるほどの加速度。望天が加速?冗談じゃない、ビルディングが走るようなものだ。 「センター、答えろ!誰でもいい、望天スタッフ聞こえるか!」 宇宙施設で発生した事故を描く、緊迫感あふれる物語。 → 感想