悲しみは黄昏とともに カイルロッドの苦難 6

「どうしてそんなことを言うの?」
「……カイルロッド王子のところへ行けば……あなたは辛い思いをすることになるわ」
敵か味方かわからない女だ。しかし、今、ミランシャを引きとめようとしているのは悪意からではなく、むしろミランシャのことを案じているようだった。
「あたし、どんなに辛くても、王子を見ていたいの」
ゆっくりと、噛みしめるようにミランシャは呟いた。
「あたしにできることは、見ていることだけなの。目をそらさずに、王子を見ていることだけ」

あまりの衝撃にすべてが吹っ飛びました。ミランシャ…… → 感想