ひとり日和

「あたし、こんなんでいいと思う?」
「さあ。わからないわね」
吟子さんは静かに微笑むと、寝返りを打ってあっちを向いてしまった。
「外の世界って、厳しいんだろうね。あたしなんか、すぐ落ちこぼれちゃうんだろうね」
「世界に外も中もないのよ。この世はひとつしかないでしょ」

20歳の知寿と 70歳の吟子の交流を描いた第136回芥川賞受賞作。吟子さんが素敵。→ 感想