学園カゲキ!3

……だから、私はもうすぐこの町をでていくよ。
雨道を突っ切って、黒い制服を泥だらけにして、ポニーテールの少女がようやくたどり着いた場所。そこは、紫色の花が咲いていた場所。川は増水していた、川辺が危険なのは目に見えてわかるほどだった。それでも睦月は土手を駆け下りずにはいられなかった。今すぐに、花を探さずにはいられなかった。
睦月は思い出す。勿忘草の英語名は「forget-me-not」
花言葉は――

私を、忘れないで。

青臭いぐらいまっすぐなお話が、よかったです。過去話にグッとなる → 感想