大正野球娘。土と埃にまみれます

「お嬢。自分のせい。というのはやめていただけないかしら」
静が少々腹をたてた声を出した。
「わたしたちは、お嬢の家来ではなくてよ。自分の意思で、この試合に臨んでいるの。怪我をするのも苦しいのも、全部自分で決めたことなの。家の慣習でもなくて、親の言葉でもなく、全部、自分の気持ちで決めたことなのよ」
凛、とした声で言い放つ。
「だからお嬢は、『わたしのせいで』と言ってはいけないの。それはわたしたち全員に対しての侮辱だし、何よりもお姉様を馬鹿にしているわ」

お嬢様の淑やかな強さに惚れ惚れします。これで終わりだなんてさびしいよ…… と思ったけど、終わりとは銘打たれていないので、ひょっとするかも。→ 感想