運命のタロット(9) 「太陽」は人々を照らす

<魔法使い>の様子は奇妙だった。彼もまた、言葉を発したまま、次の語をつむがずにいる。彼の背に、あたしはこわばったものを感じた。表情を見ることはかなわなかったけど、雰囲気で顔に浮かぶものを知ることができる。
「そう」
左眼の青年が冷静な声音でつむいだ。
「あのときのことを思い出したようだね」

引きの凶悪さがデフォになってきたなあ。それにしても、時間軸の移動はだんだんと要になってきた気がする。こうなると<魔法使い>の過去が気になりますね。 → 感想